ARCHITECTURAL MAP

Kyoto Prefectural Government Offices
京都府庁舎旧本館

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京都府庁舎旧本館
<府指定文化財>

設計:松室重光+一井九平
所在地:京都府京都市上京区下立売通新町西入ル
用途:庁舎
竣工:1904年(明治37年)
構造:地上2階地下1階煉瓦造2階建

最寄の地図

見学の際は、2号館1階にある「財産管理課」にて許可をもらって下さい。


作成日:
2000年02月 22日

最終更新日:
ページは追記・修正があったときに随時更新しています。
2008年07月13日

作成者:
Mitsuo.K


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- 京都府庁舎の旧本館。まだまだ現役で使われています。現存する都道府県庁舎の中では最も古い建物です。

守衛さんが居たので写真の許可を申し出る。「2号館の財産管理課へ行ってください。」だって。財産管理課?なんか凄いことになってしまった。まあ、せっかく来たのだからとことん行こうじゃないか。

サイトプランを見てください。真中が旧本館です。その左が1号館、上にあるのが2号館です。財産管理課に行って事情を説明して、住所と名前とこのサイトのURLも書いてきました。建築マップの宣伝も怠りません。
結局ね、勝手に写真を撮ってテレホンカードにして売ったりする人も居るらしいので、その対策として名前を聞くのだそうです。そういえば東京のTEPIAでも名前を書いたなあ・・

では、旧本館へ。

入って正面に階段。館内はものすごく暗かったのですが、階段踊り場の窓明かりが誘導してくれます。しかし豪華だなあ・・階段の手すりは大理石。部材のすべてに細かい装飾が施されています。
館内の明るさも本当にこのままです。実際に見た明度と同じ写真を撮ることが出来ました。雰囲気伝わってるかな?

旧本館は「ロ」の字を書いた、シンメトリー(Symmetry:相称)な建築物。中庭に出るとポコっと独立した場所があるのですが、これは便所。これまでも対角線上に同じ物があるのです。

中庭から奥を望む。建物こそ古いですが、当時でもお金のかかった建物であることは想像できます。とにかく豪華!別世界です。いつまでも残って欲しい建物ですね。

さて、旧本館を見学に来たのは理由がありまして、京都新聞に面白い記事が載っていたのです。


<京都新聞より>
旧館をめぐり1992年、論争が起こった。
西側にある府庁新館1号館と旧館の2階部分を渡り廊下で結ぼうとする計画だった。庁舎の機能性と職員の利便性を優先するのか、府指定文化財の第一号でもある旧館に穴を開けて渡り廊下を作るのか。結局、穴は開けられず、渡り廊下は旧館の手前でとまっている。


本当に渡り廊下が、途中でとまってるのか?
それが見たいだけにわざわざ府庁までやってきたのです。どれどれ、どこだ?

あっ!あった。あはははは・・・すごいや。新しいものが古いものを飲み込もうとしています。消耗文化をくい止めた貴重なワン・シーンかも知れません。

一見無駄な部分ではありますが、この寸止めの渡り廊下は保存に対する1つの考え方を教えてくれた気がしました。

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