「某タワー」という言葉の響きはよく聞きますが、タワーズというのは馴染みが薄い。名古屋駅前のJRセントラルタワーです。
写真の左側がホテル、右側がオフィス、連結する中央の建物はJR名古屋高島屋。展望台である「パノラマハウス」はオフィス棟の51階にあり、12階が入口。その専用エレベーターはとても暗いのですが、51階に近づくにつれてエレベーターブース内の天井の照明がふわぁっと明るく変わります。これは実際に乗ってみないとわからない。アトラクション系エレベーター、ちょっと感動します。

ツインタワーと低層部の概観建物の模型

外観。この建物の全貌を撮るのに地下鉄桜通線の隣の駅「国際センター」まで後退しても上手く撮れないので、ふもとから思いっきり見上げて撮りました。全体像はパノラマハウスに置いてあった模型で我慢してください。

展望階の窓を覗き込む人々展望階のソファーでくつろぐ人々

パノラマハウスは2層分の階高はあります。天井が高いから気持ちが良い。「展望台」という印象は薄かったですね。お約束の双眼鏡と写真解説こそありますが、じゅうたん敷にソファや喫茶店もあり、結構くつろげるのです。

オフィス棟は円筒型ではありません。1/4円で残りは直方体。ツインですから当然ホテル棟が真正面に見えます。この高さから建物を間近で見ることになるのです。なんともタケコプターな気分。ホテル棟を撮ろうと思ったら、今度は建物下が視野に入らない。腰壁に立って見下げて撮りました。いままで1つの建物の撮影に、これほど見上げたアングルと見下げたアングルを撮ったのは初めてです。

概観展望室から隣の棟を見下ろす

ホテル棟のヘリポートがちょっとズレているの、わかりますか?JRセントラルタワーズの設計者は阪田誠造氏とKPF
ドイツのDG銀行とそっくりですから、タワー部分はKPFが担当したのでしょう。DG銀行最上階のあの「まつ毛」みたいな装飾は許可が下りなかったのか、ロータリー前の庇に使われています。ズレたヘリポートがやっぱりKPF的なのかな?とつい考えてしまう。
気になるのは高島屋の部分。
これねぇ・・僕の勝手な推測なんですが、スケールこそ違うけど神戸市立御影公会堂と雰囲気似てません?阪田氏は大阪出身だし、御影公会堂を知らないわけがない。縦ラインの強調した部分がエレベータなんですが、その上まで装飾としてラインが伸びている辺りとかそっくり。プランと外装が一致した古き良き時代のデザインを活かしているような気がしてならないのです。

展望室から東方向を見る

お約束の眺望写真。
東方向なのでテレビ塔が近くに見えるはずなのですが、雑踏に混ざって見つけられません。こうしてみると、いかにJRセントラルタワーズが高いかがわかります。

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建物情報

建物画像
JRセントラルタワーズ
建物名
JRセントラルタワーズ
読み方ジェイアール セントラルタワーズ
設計
阪田誠造/坂倉建築研究所
読み方さかた せいぞう
KPF
正式名称Kohn Pedersen Fox Associates
所在地
愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1015番地1
用途
駅施設、オフィス、ホテル、百貨店、レストラン街・多目的ホール、展望台、駐車場
竣工
1999年(平成11年)12月20日
敷地面積
約82,000m2
延床面積
約410,000m2
規模・構造
地上51階のオフィスタワーと地上53階のホテルタワー
高さ 245m
営業時間
10:00〜22:00 年中無休
料金
おとな1000円 こども600円
関連サイト
JRセントラルタワーズ

作成者 Mitsuo.K
個人サイト Mの憂鬱
作成日 1999年08月18日
更新日 2008年07月12日
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