ARCHITECTURAL MAP

Hakuyou Bldg, Shijyo-Omiya
白洋ビル・四条大宮

ホームインデックス掲示板リンクこのサイトについて参加のご案内


白洋ビル・四条大宮

設計:森田昌宏/竹中工務店
所在地:京都府京都市中京区四条通猪熊西北角
用途:商業施設兼集合住宅
竣工:2000年
構造:RC造11階建

最寄の地図


Camera:
Nikon F60 24mm
Film:
FUJIFILM PROVIA100 Professional

作成日:
2000年05月 26日

最終更新日:
ページは追記・修正があったときに随時更新しています。
2008年07月13日

作成者:
Mitsuo.K


-

- 打ち放しコンクリートの基本に忠実な構造美と、ルーバーのアルミだけを用いたシンプルな建物です。建物はシンプルなのですが、ここ四条大宮も含めてこの辺一体は好き勝手に大きな看板とネオンサインが立ち並ぶ、混沌地帯です。もうちょっとなんとかならないのか?
 京都の混沌地帯といえば、この四条大宮界隈と西院界隈が目立ちます。

1・2階はクリーニングの白洋舎、3階以上が集合住宅。上の写真は集合住宅の玄関。何世帯も住む出入口とはちょっと思えないなぁ・・さしずめ従業員通用口のような地味さです。

今回は学校からの見学会だったので、中も見られますし、この設計者ともお会いすることもできました。
エレベータは横にモニターがあって、エレベータ内部の様子が映し出されています。初めて見ました、こういうタイプ。防犯対策として有効かもね。

もう一度外観を見てください。ルーバーが全面施されているでしょ?ということは、1枚分のルーバーはかなり大きいはずです。その辺がどうなってるか気になりますよね?では見てみましょう。

あら〜小さい部屋だねえ・・5歩あるけばすべて事足りるワン・ルームタイプです。気になるルーバーは、室内から見るとどうなってるのでしょう。へぇ・・ここの天井はフラットなんですね。柱を小スパンで並べているので梁(はり)がないんです。こういうのも「ドミノ」っていうんですか?ちょっと自信ないけど。
しかも設備が埋め込み式。その仕事のかけようから開口部は床から天井まですべて開放させることができたようです。ルーバーは4箇所で角度を調整できる可動式。
しかし、落ち着かない部屋ですね。何か気になる・・


天地が逆でも通用する廊下仕上げ

エレベータ前から居室を見る。あーわかった!天地が逆さまになってもおかしくはない仕上げだから落ち着かないんだ。ほら、垂直方向に反転させた画像と比較してみるとよく分かる。天地どっちでも良いような仕上げをするからなんか落ち着かなかったんですよ。居室内は、まだ床の仕上げがフローリングだったから大丈夫なものの、廊下はねぇ・・こういうのやめたほうがいいと思うな。


一部屋何畳でしょうか?

居室階の平面図を載せておきます。「階段がダブル階段になっている」と設計者は語っていました。・・だからどうした?それがすごいのか?

この建物のウリは免震構造。地下1階に揺れを吸収する仕掛けがあるとのことで見学することが出来ました。あの従業員出入口か?と言っていたところもその揺れの「遊び」部分として、隙間が開けられていることが確認できます。この設計者は面白いことを言いますね。「地球が揺れてもこの建物は独立した揺れ方をするんだ」なんて言ってました。地球が揺れるのか?難しい言葉を選択して墓穴を掘っているカリスマ建築家でした。
(2008年7月12日修正)建築業界では免震構造物に対して打ち合わせなどで間違いが起こらないように、技術用語的に(積層ゴムなどの)免震構造の上に建つ「建物側」と「地球側」という言葉を用います。地震時にこの建物が免震構造で揺れを軽減しているという意味で「地球が揺れても〜」という表現に対して軽率なコメントを掲載しましたことを訂正してお詫びします。

 

京都府目次に戻る


(C) Copyright 1998 FORES MUNDI All Rights Reserved.