LYON SAINT-EXUPERY TGV


フランス第2の都市リヨン。リヨン市から北東30キロのところにあるリヨン空港は、パリ郊外のシャルル・ド・ゴール空港及びオルリー空港に
継ぐ国際空港です。

その空港に隣接されたTGV専用の駅がLYON SAINT-EXUPERY TGV(リヨン サンテクジュペリ テェジェーヴェ)です。サンティアゴ・カラトラ
ヴァによって建てられた駅舎は、ここから飛行機に乗って飛び立つ翼の形をしており、非常に存在感のある建物となっています。

ところが実際にこの駅を利用する人は少なく(元々リヨン市内には4つのSNCFフランス国鉄の駅がある)、主にこの駅を使うのはTGV(フラン
ス国鉄の世界最速新幹線)メディティラネという南仏(アヴィニヨン・マルセイユ・ニース等)の路線上に住んでる人がリヨン空港を利用する為
に使う程度だといえます。電車そのものも1時間に1本程度しかないので、駅の機能としては非常に寂しいです。

しかし乗降客が少ないのを逆手(?)にとり、2002年の春にはスペースを利用してリヨンオーケストラのコンサートを開催したり、天井からワイ
ヤーで吊った空中ダンスなるイベントなどユニークな使われ方をしています。それ以外にも各メディアでのロケーション(有名なところではメル
セデスAシリーズのTVCM)等でも使われ、駅というよりも建物のデザイン性を買われてるといえます。

駅は地上2階、地下1階の3層構造。
左の写真は2階より撮影。この空間を
使って各種イベントが開かれました。1
階の両端からプラットホームに降りる
事ができます。

右の写真がプラットホーム。全部で6車
線ですが、中央2線は追い越し用で、ホ
ームは2つとなっています。SNCF(フラン
ス国鉄)がTGVの為に作った多くの駅が
屋根付きの地下ホーム同様に、この駅も
屋根付き地下となっています。  



 
左写真は翼部分とプラットホームの屋根。
ガラスばりなので、お天気の良い日、そし
て夜のライトアップに良くあいます。

真ん中の写真は空港へ繋がる陸橋。動く
歩道により、スムーズに空港へ行く事がで
きます。


こちらが駅の正面となります。陸橋はこの裏側になるので、空港から
向かうと駅の後から入ることになります。正面前は駐車場となってい
ます。

*建築関係の本などで、この駅をSaint-ExuperyではなくSatolas(サ
トラ)と表記されてる場合があります。これは2000年以前はリヨン空港
の名前がSatolas空港と呼ばれていたためです。2000年にリヨン出身
の『星の王子様』の著者でもあるサンテグジュペリに由来し、空港名を
変えました。現在の正式名はSaint-Exuperyですが、イマイチ浸透度が
低く、またサトラの名前で残ってるもの(例えば空港バスの名前がサト
バスだったり)があるためか、未だにSatolasで呼ばれてる事も多いです。
またサンテグジュペリの愛称をSaint-Ex(サンテックス)とフランス人は
呼ぶため、サンテックス空港と呼ばれる場合もありますので訪問される
方はご注意下さい。

建物名   LYON SAINT-EXUPERY TGV リヨン サンテグジュぺリ テェジェーヴェ
設計者   Santiago CALATRAVA サンティアゴ カラトラヴァ 
場所    Glenat(リヨン郊外)リヨン市内から空港バスで30分〜1時間 
用途    駅
竣工    1994年
関連リンク リヨンサンテグジュペリ空港の公式サイト  サンティアゴ・カラトラヴァの公式サイト


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