岩出山中学校

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建物名:
岩出山中学校

設計:
山本理顕

所在地:
宮城県玉造郡岩出山町松沢
用途:
学校

竣工:
1996/03

延床面積:
10,879.06平米

 

作成日:
1999年09月30日

最終更新日:

作成者:H.Tanaka

仙台から約1時間30分北に行ったところに岩出山町という小さな町がある。
ここは、建築家六角鬼丈(東京芸術大学美術学部建築科教授)が中心となり現在「岩出山保育所」「あったか河川公園」などが建設され発展している町である。
この岩出山中学校は指名コンペで審査員六角鬼丈。設計者山本理顕、北川原温、トム・ヘネガン、その他6者で行われた。

小高い丘の上に建っているこの中学校はこの町のシンボルとなっている。
正確な場所を知らないまま僕は往復400kmを車で運転し、突然左のような風景が目に入った。
大学の講義の時にスライドで見てはいたのだが、圧倒的迫力!

 

あいにく、授業があったために内部を見ることができませんでしたが窓越しになんとか生徒フォーラム部分を撮影することができました。
外部からの光が本当に心地よい雰囲気。

光のアーケードと称するこの部分、右側には風の翼という風を防ぐための大きな弓形の壁がある。
これが光を反射させることによって、アーケードが明るく照らされるという仕組み。
歩いてみると、開口部の多いことに気がつくのだが、冬場寒いこの地方では風の吹き込みなどはどうなっているのか?

上の写真で見えるブリッジ。唯一内部から取った写真。
ここだけの話ですが、公共建築(学校建築)の中を見学に行くときには事前に連絡を取り、了解を得ることが必要。
一応僕も校長先生にお願いをしたが、だめでした。
この写真は、校長室(職員室)に行く途中に撮ったもの。

上でも書きましたが、開口部が多い。
山本理顕の建築によく見られる、工場的なデザインが、部分的に見ると少し冷たい感じがしてしまうが、逆にリズミカルとも言える。

左の写真が、体育館。
これの構造は、講義の時に聞いたが忘れてしまった。

教室棟から離れた芸術棟。
ブリッジでつながれており、空中を歩いているようだそうだ。
音楽室はこの芸術棟の一階にあるが教室棟に向かって全部開口で、授業中に開ける場合もあるという。

校庭から見た立面写真(西)。
なんと言っても、この風の翼が印象的。これは、審査員の間で取るという意見が出たそうで、六角鬼丈がそれを反対。
確かにこれがなかったら・・・。

教室棟の全景。
授業中ということで、ここまでしかとれなかったが、それにしても工場らしいというか学校らしくないところが逆にいい。(学校らしいって言うのは、悪い意味で)

岩出山には、これから計画されている建築も多いということで、この中学校だけでも見る価値があるが、東北に住んでいる人は是非見に行ってほしい。
関東の人も東北に行くときは、これはもっとも見る価値のある建築なのではないでしょうか。

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文責・写真:H.Tanaka


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