スパイラル

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最終更新日:2000年00月00日
作 成 日:1999年09月30日


DATA

設計者:槙総合計画事務所
所在地:
港区南青山5-6-23
用途:
商業施設・多目的ホール・ギャラリー
竣工:1985
最寄り駅:表参道
公式Webサイト:
http://www.spiral.co.jp/
周辺地図


作成者:H.Tanaka

槙文彦設計のスパイラル。
この建物は有名下着メーカーがクライアントの複合施設。
青山、有名建築といえばこのスパイラルがまず思い浮かびます。僕が建築を勉強し始めてから、初めて見に行った建築だったような気がします。その時は中に入らず帰ってきてしまいましたが、その後、先輩に「中に入んないと意味がないだろ!」って言われ、再びこのスパイラルを見に行ったときの感動と先輩の言っていたことが分かり、「建築は中に入らないと意味がないんだな!」と痛感させられたのを今でも鮮明に覚えています。
建築を勉強していて、且つ東京付近にいる人がここを知らないのはかなりの恥と思ってもいいでしょう。
「今からでも遅くありません、さあ内部を見に行きましょう!」

 スパイラルのエントランスです。入った瞬間に喫茶スペースを介して、奥にスパイラルの名前の所以である渦巻き状のスロープが目に入り、喫茶スペースのレベルとエントランスルームのレベルの差がなんと言いますか、やけに奥行きを感じてほっとする。
 この気持ち(空間)は行った人しか味わえません。(この写真じゃ全然分かりません。)
 僕の個人的に重視している、「商業施設は流行らなくてはいけない!」という考えを実現させている建築でしょう。どうですか?前の喫茶にはお客さんがいっぱいでしょう。(いつも)

 上の写真の右側に見える階段を上がって左を向いたときの風景が右の写真です。喫茶スペースがサンクンガーデンのようにレベルがずれているので、僕個人的にはここを通るのは勇気がいるんですが、よーく考えると、この通路はステージに見えてきませんか?何となく歩いている僕が舞台で演じているような錯覚を感じます。これは都市ではよくあることで、なにげに喫茶店から外を歩いている人を見ているときには歩いている人が演じている、喫茶店にいる人はそれを見ている観客。しかし、実は歩いている人が喫茶店にいる人を見ている観客かもしれない。
 なにげに、この通路を歩くと快感かも?

 上の写真から歩いて後ろを振り向いたときに見えるのが左の写真です。上の明るい部屋はおしゃれな雑貨屋です。スロープを昇って行けるのですが、やはりここでも僕は舞台で演じる役者になっているようです。
 喫茶店からもう丸見え!
 たまに、このスロープや上の写真の通路で展示をしています。いろんな使い方が出来てしかもお茶を飲みながら...いいですね〜。
 このスロープの上部がトップライトになっていて晴れの日はエントランスからなんやらこの部分が強調されて吸い込まれてくんですわ。

 上の写真からあまりアングルが変わってませんが、ここで写真を取るのは結構勇気がいる。
 ああ、展示をしている時に来たかった。
 この上にある雑貨屋はいつもお客さんがたくさんで、売っている物がおしゃれ!
 あなたも何か買い物に来てはどうですか?

 さてエントランスホールから階段を昇り右に回ると、この大階段に遭遇します。
 この階段は道路に面しているので、外から丸見えだし、中からも外の風景が見渡せる。
 こんなのあんまり見たこと無いと思いますが、階段の脇にはイスがあり、写真のように人がくつろいでいるんですよね。
 ここでも、観客と役者の関係が作られている。
 外を見ながらふらふらと上に昇るとおしゃれな雑貨屋がありそこを通ってスロープで降りていけば回遊性の出来上がりです。
 そのうえにはホールなどがあり、あんまり行ったことはありませんが、この階段は一番上の写真で段々状に見えるガラスの部分です。
 まあとりあえず行ってみてください。

 

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文責・写真:H.Tanaka


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