東京ジャーミイ Tokyo Jamii
日本には10万人程度のイスラム教徒が居住しているといわれています。こうした人々のために日本各地にモスクがつくられています。なかにはアパートの一室といったものもあるようですが、代表的なものとしては、ここでご紹介する東京ジャーミイがあげられます。
ジャーミイというのは「集会」という意味です。もともとは金曜昼の集団礼拝が行われるモスクのことを、他の小規模モスク(masjid)と区別して、集会モスク(Masjid al-jami)と呼びました。現代のトルコでは、この集会モスクの"masjid"が省略されて、ただ単にジャーミイ(camii)と言います。
このモスクは実は2代目で、初代のモスクは1938年に建設され、老朽化にともない1986年に解体されています。なぜ戦前にモスクが建設され、その後、日本のイスラム教徒がどのような運命をたどったかは、「ムスリム・ニッポン」田澤拓也著、小学館刊に詳しいので、そちらをご覧ください。
この東京ジャーミイはトルコ共和国宗教庁と1997年に設立された東京モスクファウンデーションによって、再建されたものです。ここでは建築的視点からご紹介します。写真撮影は一部を除き2003年2月です。
なお、興味のある方は、もうひとつの本格的モスク建築である神戸モスクも併せて、ごらんください。
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建物名: |
東京ジャーミイ
Tokyo Jamii
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所在地: |
東京都渋谷区大原1-16 地図
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基本設計: |
ハッサ建築事務所
ムハッリム・ヒルミイ・セナルプ氏
Hassa Architecture Engineering Construction Industry & Trade L.T.D.
Muharrem Hilmi Senalp
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実施設計: |
鹿島建設(株)一級建築士事務所
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施工: |
鹿島建設(株)東京支店
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用途: |
寺院
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構造・規模: |
鉄筋コンクリート造、地上3階地下1階、延床面積1476u
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工期: |
1998年4月〜2000年4月、開堂式は6月30日
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