最終更新日：1999年09月30日
作　成　日：1999年09月30日

設計：辰野金吾
所在地：中央区本石町2-1-1
竣工：1896年
用途：銀行
最寄り駅：三越前
見学方法：
公式サイトの見学方法へジャンプします。
周辺地図

東京駅（辰野金吾）から日本橋方向（北）に歩くこと約10分にこの日本銀行がある。
東京駅と同じ設計者である辰野金吾の設計である。
日本人初の建築家の彼は工部大学校（現東京大学）を卒業後、彼の夢であった東京駅、日本銀行、国会議事堂の一つ日本銀行を設計した。（国会議事堂は実現ならず）

この日本銀行の内部に入ることはできなかったが（事前に連絡を取れば内部も見せていただけるそうです）、この外観から、内部のデザインがイメージできる。
竣工以来100年以上もの間そのまま残ってきているわけだが、町並みと対比してもまったく違和感の無い感じがしたのは、日本橋周辺の町並み保存に力を入れているからかもしれない。

辰野金吾は２００以上の作品を残しているが、その中でも有名な「辰野式」（赤煉瓦にドームを乗せる）とは違ったデザインになっていることに注目したい。
同期の妻木頼黄も非常にすばらしい建築を残したが（横浜正金銀行等）その妻木とのデザインの違いというのは彼らの性格にあったようである。
というのは、辰野金吾は学術的でおとなしめのデザイン。妻木頼黄は肝のすわったどちらかというと図太い性格からのデザインである。
これらを頭に入れた上で、建築をみるとまたさらに当時の建築を理解しやすいのではないだろうか。