築地本願寺

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最終更新日:2009年05月09日
作 成 日:1999年09月30日


DATA

設計者:伊東忠太
所在地:
東京都中央区築地104
用途:寺院
竣工:1934
TEL:03-3541-0282
最寄り駅:築地(目の前)
周辺地図


作成者:H.Tanaka

伊東忠太は、日本人初の建築史家なのです。
伊東の生きた時代の建築界は、ヨーロッパの建築を習得を一応完了した頃であり、「さて、ヨーロッパはマスターしたような気がしたけど、いったいこれからどうすれば」と日本の建築界が考えていたときに伊東は日本の伝統的な建築に戻るわけです。
伊東は東京帝国大学(現・東大)での卒業論文に『建築哲学』をまとめ、大学院では『法隆寺建築論』をまとめる。
その後、伊東はロバに乗り、中国大陸を放浪、インドの建築を学んでいる。この築地本願寺を見た瞬間「なんか異様な雰囲気」を感じたのはこのアジアちっくな部分だったのですが、その基はそういった経緯にあるとおもわれます。
現在も現役で活躍しているこの建築。地下鉄の「築地駅」から目の前に見えるわけですが、夕方からこれらの写真のようにライトアップされており、いい意味でも悪い意味でも異様な雰囲気を醸し出しています。

それにしても、この外観、ボリューム、装飾、どれをとっても、威厳に満ちたというか宗教チック?な雰囲気に何故かひかれてしまいます。
各部の意匠はヨーロッパには見られない物ばかりなのです。私はアジアの建築を全く知らないのですが、日本人建築家がアジアライクな解釈として創ったものと理解できるかと思います。

伊東忠太の建築はいつもそそられるのはなぜでしょう。彼は、ヨーロッパというよりも日本の建築を客観的に見るためにアジアに起源を求めた。というところに異種独特なスタイルを築いたところにあるかと思います。
東京には両国に「
震災慰霊堂」があります。この建築も異種独特のデザインになっている(日本と中国的)のですが、近々見に行きたいと思っていますので、お待ち下さい。

 

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文責・写真:H.Tanaka


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