最終更新日：2007年07月13日
作　成　日：2007年07月13日

設計者：竹中工務店＋MVRDV
用途：商業施設
竣工：2007
所在地：渋谷区神宮前5‐10‐1
延床面積：約9,000m2
最寄り駅：表参道
周辺地図

関連サイト
・GYRE公式サイト

表参道に面するファサード

最新の建築を見るのには一番良い表参道に2007年完成したGYRE。
隣にはDIOR、向かえには表参道ヒルズ、表参道に垂直に通るキャットストリートを行くとhhstyle.com等、建築激戦区。
（周辺建築についてはページ下部参照）

この建築の設計者は竹中工務店とＭＶＲＤＶ（オランダの建築事務所）。日本での作品は越後妻有にある『まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」』が有名。

彼らの特徴は地球の重力に反した、ダイナミックな形状。

このGYREは各層を回転しながら積み上げて、はみ出した部分にテラス等を配するという考え方のようです。

表参道に面するファサード、写真右にはテラスがある

表参道に面するファサード

上部写真のように回転しながら積み上がっていく雰囲気が感じ取れます。
全体の印象は、回転しながら積み上げていく中で、一部出っ張った部分はそぎ取られてしまった・・・という印象。そして、黒いタイル風の仕上がチープな印象を与えている。各層毎に仕上を変えたりすればよりMVRDVらしくなったのでは？と思いました。

通路と手摺、手摺ガラス下部にLEDの照明が仕込まれている

下の写真の様に、キャットストリート側の表情の方が、動きのある印象になっています。
外部には動きを演出するための外部階段が付いているのですが、意匠的な意味合いが強そうです。

キャットストリートからの見上げ

キャットストリートから見る背面、一層づつ床が回転しているのが分かる

日本にあるＭＶＲＤＶの作品の一つにまつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」がありますが、今回のGYREと共通するのは、当初のコンセプトから実際に竣工する過程でコンセプト上重要な点がいくつかそぎ取られてしまっているという印象が強いです。
オランダにある彼らの作品はコンセプトが直接伝わるものが多い中、日本での作品がそうならならないのは残念。
実施設計、監理、そして、法規等様々なハードルがありそうです。

■表参道、青山、原宿にある建築作品

表参道ヒルズ●安藤忠雄建築研究所＋森ビル
Dior 表参道●妹島和世＋西沢立衛/SANAA
LOUIS VUITTON●青木淳
TOD'S●伊東豊雄
ハナエモリビル●丹下健三
ONE 表参道●隈研吾
hhstyle.com●妹島和世
hhstyle.com/casa●安藤忠雄（2007年閉店）
プラダ ブティック青山●ヘルツォーク＆ド・ムーロン、竹中工務店
コレッツィオーネ●安藤忠雄
スパイラル●槇文彦